アジサイ・額アジサイ・フヨウ・ムクゲ


アジサイ(紫陽花)

アジサイ(紫陽花)

 

 アジサイ科アジサイ属の落葉低木の一種でホンアジサイと呼ばれることもある。

 原種は日本に自生するガクアジサイ である。

 6月から7月にかけて開花し、白、青、紫または赤色の萼(がく)が大きく発達した装飾花をもつ。ガクアジサイではこれが花序の周辺部を縁取るように並び、園芸では「額咲き」と呼ばれる。ガクアジサイから変化した、花序が球形ですべて装飾花となったアジサイは「手まり咲き」と呼ばれる。

 

 樹高は1–2メートル。葉は光沢のある淡緑色で葉脈のはっきりした卵形で、周囲は鋸歯状。5月から7月に紫(赤紫から青紫)の花を咲かせる。

 一般に花といわれている部分は装飾花で、中央にある極小の多数の両性花には、退化した雄蕊10本と雌蕊3〜4本がある、花びらに見えるものは萼(がく)である。

 花(萼)の色はアントシアニンという色素によるもので、アジサイにはその一種のデルフィニジンが含まれている。これに補助色素(助色素)とアルミニウムのイオンが加わると、青色の花となる。

 アジサイは土壌のpH(酸性度)によって花の色が変わり、一般に「酸性ならば青、アルカリ性ならば赤」になると言われている。これは、アルミニウムが根から吸収されやすいイオンの形になるかどうかに、pHが影響するためである。すなわち、土壌が酸性だとアルミニウムがイオンとなって土中に溶け出し、アジサイに吸収されて花のアントシアニンと結合し青色を呈する。逆に土壌が中性やアルカリ性であればアルミニウムは溶け出さずアジサイに吸収されないため、花は赤色となる。したがって、花を青色にしたい場合は、酸性の肥料や、アルミニウムを含むミョウバンを与えればよい。

 また、花色は開花から日を経るに従って徐々に変化する。最初は花に含まれる葉緑素のため薄い黄緑色を帯びており、それが分解されていくとともにアントシアニンや補助色素が生合成され、赤や青に色づいていく。さらに日が経つと有機酸が蓄積されてゆくため、青色の花も赤味を帯びるようになる。これは花の老化によるものであり、土壌の変化とは関係なく起こる。

 アジサイ属(広義アジサイ)の一部の種では、ウシ、ヤギ、人などが摂食したことによる中毒事例が報告されている。症状は過呼吸、興奮、ふらつき歩行、痙攣、麻痺などを経て死亡する場合もある。1920年にアメリカでアジサイの1種アメリカノリノキ によるウシとウマでの中毒について、下痢・体温上昇・呼吸数と心拍数の増加・骨格筋の強い収縮・足を突っ張って飛び上がるなどの症状が見られたが、対症療法により回復したと報告されている。日本では2008年6月に、料理の飾りに使われたアジサイの葉を摂食した客が中毒する事故が発生し、嘔吐・めまい・顔面紅潮の症状を示したので取扱いには注意が必要。

 アルカスマンションには西棟北側、緑道中央付近などにあるが、ゴミ置き場北側のものが一番きれいである。ただ、通行の妨げになるので十分な管理に注意が必要である。

 

  ※詳しくは Wikipedia にて。


ガクアジサイ(額紫陽花)

ガクアジサイ(額紫陽花)

 

 アジサイ科アジサイ属の落葉低木の一種である。

 房総半島、三浦半島、伊豆半島、伊豆諸島、足摺岬、南硫黄島、北硫黄島で海岸に自生しハマアジサイとも呼ばれる。

 高さは2 m程度。

 花序は多数の両性花を中心として、装飾花が周りを縁取る。名称の「ガク」はこのさまを額縁になぞらえたものである。花序は直径12–18 cm、装飾花は直径3–6 cmで色は白色・青色・淡青緑色・または淡赤紫色、両性花は濃紫色である。

 葉は厚く、大きい(長さ10–18 cm)。葉の表面は濃緑色で光沢がある。

 アルカスマンションには東棟北側、緑道出口付近、エントランスなどにある。

 

  ※詳しくは Wikipedia にて。


フヨウ(芙蓉)

フヨウ(芙蓉)

 

 アオイ科フヨウ属の落葉低木。

「芙蓉」はハスの美称でもあることから、とくに区別する際には「木芙蓉」(もくふよう)とも呼ばれる。

 日本では関東地方以南で観賞用に栽培される。幹は高さ1.5-3m。寒地では冬に地上部は枯れ、春に新たな芽を生やす。

 7-10月始めにかけてピンクや白で直径10-15cm程度の花をつける。朝咲いて夕方にはしぼむ1日花で、長期間にわたって毎日次々と開花する。

 はさく果で、毛に覆われて多数の種子をつける。

同属のムクゲと同時期に良く似た花をつけるが、直線的な枝を上方に伸ばすムクゲの樹形に対し、本種は多く枝分かれして横にこんもりと広がること、葉がムクゲより大きいこと、めしべの先端が曲がっていること、で容易に区別できる。フヨウとムクゲは近縁であり接木も可能。

 南西諸島や九州の島嶼部や伊豆諸島などではフヨウの繊維で編んだ紐や綱が確認されている。

 甑島列島(鹿児島県)の下甑町瀬々野浦ではフヨウの幹の皮を糸にして織った衣服(ビーダナシ)が日本で唯一確認されている。

 ビーダナシは軽くて涼しいために重宝がられ、裕福な家が晴れ着として着用したようである。

アラバマ州の原産で、7月と9月頃に直径30cm近い巨大な花をつける。草丈は50cm~160cmくらいになる。葉は裂け目の少ない卵形で花弁は浅い皿状に広がって互いに重なるため円形に見える。この種は多数の種の交配種からなる園芸品種で、いろいろな形態が栽培される。なかには花弁の重なりが少なくフヨウやタチアオイと似た形状の花をつけるものもある。日本での栽培も容易であり、多年草であるため一度植えつければ毎年鑑賞することが可能。

 アルカスには、緑道に2本ある。成長が速いので適正な管理を必要とする。

 

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ムクゲ(木槿)

ムクゲ(木槿)

 

 アオイ科フヨウ属の落葉樹。別名ハチス、もくげ。庭木として広く植栽されるほか、夏の茶花としても欠かせない花である。

 白の一重花に中心が赤い底紅種は、千宗旦が好んだことから、「宗丹木槿(そうたんむくげ)」とも呼ばれる。

 樹高は10mほどになる。樹皮は赤褐色できめが細かい。葉は両端のとがった楕円形で互生。花期は5月頃、横枝から出た小枝の先端に房状に白い花を下向きに多数つけ、芳香がある。花冠は5片に深く裂けるが大きくは開かずややつぼみ加減で咲き、雄しべは10本。品種により淡紅色の花をつける。 

 果実は長さ2cmほどの楕円形で、大きい種子を1個含む。熟すと果皮は不規則に破れて種子が露出する。 果皮に有毒なエゴサポニンを多く含む。

 2015年の植栽整理前、アルカスには緑道と東棟南にあったが、現在は整理されなくなってしまった。近隣ではヨーカドーの東側駐車場出入口付近に見られる。夏の花である。

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