ヤマブドウ(山葡萄)
ヤマブドウ(山葡萄)
ブドウ科のつる性落葉低木樹である。
果実を生食あるいは果実酒にしていたが、近年、ワイン、ジャム、ジュースの原料として活用する動きがある。
日本語古語ではエビカズラと言い、日本の伝統色で山葡萄の果実のような赤紫色を葡萄色(えびいろ)と呼ぶのはこれに由来している。
つる性の低木落葉樹である。随(幹の部分)は褐色で、若い枝や葉にはくも毛がある。蔓(つる)は、葉に対生する巻き髭で他の植物等に巻き付き、高く上る。葉は10- 30cm程の大きさで互生する。秋には、紅葉する。
初夏に開花し、花は葉に対生する花柄に黄緑色の小花が多数着花する。
雌雄異株で、雌しべは健全であるが、発芽能力のない雄しべを有する雌株と、発芽能力のある花粉を持つ雄しべは有するが、受粉・受精ができない雄花しか咲かない雄株に分かれる。
果実は雌株のみに着生し、雄株は花粉提供のみである。
1樹だけでは果実が成らなため、雌木と雄木を混植する必要がある。
また、雄花の退化した子房内には胚珠が存在し、開花の2週間前くらいに植物ホルモン処理をすると、退化雌蕊が発達して両全花(両性花)になり、自家受粉して種子が得られる。
果実は球形で秋に熟し黒紫色になる。甘酸っぱく、生食できる。品質は安定しないが、日本の在来種として見直す動きがある。
生食のほか、ジャム、ジュース、シロップ漬けなどに利用される。また、実を乾燥させ、ドライフルーツ(干し山葡萄)としても食される。 近年、ヤマブドウを原料としてワインを醸造・販売する地域が出てきた。
岡山大学大学院の研究グループのマウス実験でヤマブドウの果汁には皮膚がんの発症を抑制する効果があることが確認されている。
ヤマブドウは、一般的なブドウと比較して、リンゴ酸が5.5倍、ビタミンB6が3倍、鉄分が5倍、カルシウムが4倍、そしてポリフェノールが3倍も含まれている。特に、ヤマブドウ果実の種子や皮に有効成分であるポリフェノールが多く含まれ、その機能性には、天然の抗酸化成分が多く含まれており、糖尿病などの病気や老化の予防に大いに期待されている。
なお、日本の酒税法(酒税法第7条、第54条、同法施行令第50条、同法施行規則第13条第3項)では、ヤマブドウは「ブドウ」と見なされる。このため、ヤマブドウをリキュールおよび果実酒に使用すると酒税法違反となる。
また、ヤマブドウの樹皮(蔓)は、日本では籠を始めとする収納用品など、道具の材料として古くから利用されてきた。
アルカスマンションには敷地内にはないが、緑道中央付近の北側境界フェンス内に4~5本有るようだが、実がなっていたという記憶が鮮明ではないので、断言しづらい。そうであっても、大半が雄株ではないかと思われる。雌株はあっても1~2本かな?
花は房状だし葉裏は白いので山葡萄だとおもいますが・・・・・。
2018.6.29 山葡萄について、HPの写真は「ヤマブドウ」という野生ブドウではなく、「エビヅル」という野生ブドウではないか、と言うご指摘を頂きました。
勉強不足で申し訳ありませんでした。もう一度調べ直してみようと思います。
※詳しくは Wikipedia にて。
<2018/7/2追記>
エビヅルの特徴は。「生育地がヤマブドウに比べてやや低く、葉が3中裂するものが多く、葉裏のクモ毛が秋まで多く残る。果実が、やや小さく、粉フキがない。」と記載されているが、緑道のものは、葉については表面が比較的つるつるしており、3中列についても中間的である。ただ、標高89mの緑道がヤマブドウの生育地としてはどうなのかが判断付かない。小さいころ標高600mの山間地で育ち、ヤマブドウを食べたことがあるが、確かに実は緑道のものより少し大きめだった様な気がする。
ノブドウ(野葡萄)
ノブドウ(野葡萄)
ブドウ科ノブドウ属に属するつる性落葉低木。
藪に多く見られ、都市でも空地などに見られる。
地方名でイヌブドウ、カラスブドウとも言う。
葉はブドウやヤマブドウに似ることもあるが、別属であり、特に果実は葉と交互につくなどブドウ類とは異なる。
果実は、熟すと光沢のある青色や紫色などに色づくが、食味はまずい。
日本全国のほか東アジア一帯に分布し、アメリカにも帰化している。
主に果実を観賞する目的で、園芸植物として栽培されることがある。
漢方でノブドウ属の植物を「蛇葡萄」(じゃほとう)、「蛇葡萄根」(じゃほとうこん)として利用するが、日本のノブドウが薬効を持つかは不詳。また、果実の焼酎漬け(野ぶどう酒)や、乾燥させた葉(野ぶどう茶)も飲用・販売され、肝臓病や白血病の特効薬と信じる人も居る。
アルカスには緑道やエントランス植え込み内にあるようだ。葉の表側は山葡萄と変わらないが、裏が山葡萄のように白くなく、花も房状になっていない。
毎年見るが、実がなる前につるが取られ実を見るのは久しぶりです。9/7
※詳しくは Wikipedia にて。
ラズベリー(木苺)
ラズベリー(木苺)
バラ科キイチゴ属 (Rubus) に属するいくつかの種の低木、およびその果実の総称。
ヨーロッパではヨーロッパキイチゴを意味することが多い
キイチゴ属の植物は果実に甘みと酸味があり、世界各地で人間の食用にされてきたが、特にヨーロッパ人の嗜好に合い、ヨーロッパ原産、及び彼らが進出した先、特に北米大陸原産の野生種がヨーロッパ系を中心とする人々によって、盛んに交配、品種改良を施されて果樹としての栽培品種群を生み出してきた。
ラズベリーは、16 - 17世紀ごろイギリスで栽培化された。最初の栽培の記録は1548年である。18世紀後半にはいくつかの品種が北米に導入されたが、風土の違いから大規模には栽培されなかった。19世紀に北米の種が栽培化され、ヨーロッパに移入されたり交配されたりした。
raspberry や framboise とは本来はヨーロッパに自生するラズベリーをさしていたのであろうが、果樹としては特にヨーロッパキイチゴ Rubus idaeus L. subsp. idaeus を原種や交配親とする栽培品種を指すことが多く、また広義には果床が木質化し、熟すと果床上に形成される集合果と果床が分離するキイチゴ属および栽培品種群全体を raspberry や framboise の名で呼ぶ。
この観点に立てば、日本に自生するキイチゴ属の植物は全てがラズベリーに分類されることになる。現に、日本にもヨーロッパキイチゴの亜種であるエゾイチゴ R. idaeus L. subsp. melanolasius Focke やミヤマウラジロイチゴ R. idaeus L. subsp. nipponicus Focke、エゾイチゴの変種のカナヤマイチゴR. idaeus L. subsp. melanolasius Focke f. concolor (Kom.) Ohwi、ミヤマウラジロイチゴの変種のシナノキイチゴ R. idaeus L. subsp. nipponicus Focke f. marmoratus (H.Lév. et Vaniot) Kitam.、イシヅチイチゴ R. idaeus L. subsp. nipponicus Focke var. shikokianus (Ohwi et Inobe) Kitam. et Naruh. が分布する。
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スイカズラ(吸い葛)
スイカズラ(吸い葛)
スイカズラ科スイカズラ属の常緑つる性木本。
別名、ニンドウ(忍冬)。冬場を耐え忍ぶ事からこの名がついた。
若い枝は毛が密生し、葉は、木質のつるに長さ3-8mmの葉柄をもって対生する。
花は5-7月に咲き、甘い香りがある。花弁は筒状で、先の方は上下2枚の唇状に分かれ上唇はさらに4裂、はじめ白いが徐々に黄色くなる。そのため、一つの枝に白い花と黄色い花が同居することが珍しくない。後述の異名である金銀花はこれによる。
日本全国のほか東アジア一帯に分布し、山野や空地によく見られる。アメリカでは外来種としてクズとともに森林を覆って打撃を与えるなど問題となっている。
蕾は、金銀花(きんぎんか)という生薬、秋から冬の間の茎葉は、忍冬(にんどう)という生薬で、ともに抗菌作用や解熱作用があるとされる。
「スイカズラ」の名は「吸い葛」の意で、古くは花を口にくわえて甘い蜜を吸うことが行なわれたことにちなむ。砂糖の無い頃の日本では、砂糖の代わりとして用いられていた。
花言葉は「愛の絆」。
アルカスマンション敷地内にはないが、山葡萄同様緑道の特に西寄りの北側フェンスに多くみられ、初夏のフェンスを彩っているがコントロールが難しい。
※詳しくは Wikipedia にて。
ツタ(蔦)
ツタ(蔦)
ブドウ科ツタ属のつる性の落葉性木本。
別名、アマヅラ、ナツヅタ、モミジヅタ。
ツタという言葉は、ツタ属の植物を総じて称することもある。なお、英語でのアイヴィー(Ivy)との呼び方は、ウコギ科キヅタ属の植物を指すことが多い。
葉は掌状に浅く裂けるか、完全に分かれて複葉になり、落葉性。まきひげの先端が吸盤になって、基盤に付着する。無理やり抜いた場合はポツポツと吸盤だけが残る。5枚の緑色の花弁を持つ小さな花をつける。
ツタ属植物は、アジアから北アメリカに15種が自生し、日本にはツタ のみが本州から九州に自生する。
「つた」の名称は他の植物や岩に「つたって」伸びる性質から名づけられた。建物の外壁を覆わせ、装飾として利用される。
また、日本では古来から樹液をアマヅラと呼ばれる甘味料として利用していた。
蔦紋(つたもん)は、ツタの葉・茎・花を図案化した日本の家紋の一種である。
家紋としての初見は不明であるが、江戸時代に松平氏が用い、8代将軍である徳川吉宗が用いたことから広まったともいわれる。
また、ほかの樹木や建物などに着生する習性から付き従うことに転じて、女紋として用いられることがあった。 蔦が絡んで茂るさまが馴染み客と一生、離れないことにかけて芸妓や娼婦などが用いたといわれる
アルカスマンション敷地内にはないが、緑道北側境界にありフェンスに絡みついている。BookOffがあった頃はその壁や隣の桜に絡みついていた見事な蔦の紅葉がきれいだった。
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ヘクソカズラ(屁糞葛)
ヘクソカズラ(屁糞葛)
アカネ科ヘクソカズラ属の蔓性多年草で、至る所に多い雑草。
葉や茎に悪臭があることから屁屎葛(ヘクソカズラ)の名がある。古名はクソカズラ(糞葛・屎葛)。別名ヤイトバナ、サオトメバナ。
葉は蔓性の茎に対生し、形は披針形から広卵形で、縁は全縁。
花期は7月から9月頃で、花弁は白色、中心は紅紫色であり、その色合いが灸を据えた跡のようなのでヤイトバナ(灸花)の別名がある。果実は黄褐色。
日本各地、東アジアに分布する。
干して水分を飛ばした果実、または生の実を薬用とする。ただ、生の果実はかなりの臭気を放つのに対して、乾燥したものは不思議と臭いが消えるため、乾燥したものを使うことのほうが多い。劇的ではないが効用は認められており、しもやけ、あかぎれなどの外用民間薬のほか、生薬の鶏屎藤果としても知られている。
いやなにおいがあってあまり好かれない屁糞葛でも、愛らしい花をつける時期があるように、不器量な娘でも年頃になればそれなりに魅力があるということ。類語に「鬼も十八番茶も出花」がある。
アルカスには、緑道北側のフェンスに絡みついている。確かに花はかわいい。
※詳しくは Wikipedia にて。