クワ・サンショウ・ピラカンサ


クワ(桑)

クワ(桑)

 

 クワ科クワ属の総称。

 カイコの餌として古来重要な作物であり、また果樹としても利用される。

 落葉性の高木で、大きいものは15mに達するが、普段見かけるのは数m程度のものが多い。

 樹皮は灰色を帯びる。葉は薄く、つやのある黄緑色で、縁にはあらい鋸歯がある。

 雌雄異株だが、同株のものもある。

 春に開花する。雄花は茎の先端から房状に垂れ下がり、雌花は枝の基部の方につく。

 果実は初夏に熟す。キイチゴのような、柔らかい粒が集まった形で、やや長くなる。熟すと赤黒くなり、甘くて美味しい。

ログワの根皮は桑白皮(そうはくひ)という生薬である。利尿、血圧降下、血糖降下作用、解熱、鎮咳などの作用があり、五虎湯(ごことう)、清肺湯(せいはいとう)などの漢方方剤に使われる。

 葉を茶の代用品とする「桑茶」が飲まれていた地域もあり、現在も市販されている他、若くて柔らかい葉は天ぷらにして食べることもある。

 果実は桑の実、どどめ、マルベリー  と呼ばれ、地方によっては桑酒として果実酒の原料となる。その果実は甘酸っぱく、美味であり、高い抗酸化作用で知られる色素・アントシアニンをはじめとする、ポリフェノールを多く含有する。旬は4月~5月である。キイチゴの実を細長くしたような姿で、赤黒くなる。蛾の幼虫が好み、その体毛が抜け落ちて付着するので食する際には十分な水洗いを行う必要がある。

 地図記号にもなったほど、日本で桑畑は良くある風景であった。

 クワの木質はかなり硬く、磨くと深い黄色を呈して美しいので、しばしば工芸用に使われる。しかし、銘木として使われる良材は極めて少ない。

 「桑原、桑原!」という言葉は、雷よけの呪いとして広く使われていた言葉であるが、最も知られている由来は桑原村の井戸に雷が落ち、蓋をしたところ雷が「もう桑原に落ちないから逃がしてくれ」と約束したためという説があり、これにはクワ自体は関わりがない。しかし、諸説の中には宮崎県福島村でクワの上に雷が落ち、雷がケガをしたので落ちないようになったという説、沖縄県では雷がクワのまたに挟まれて消えたため雷鳴の折には「桑木のまた」と唱えるようになったという説もある。

 4年前までは緑道に立派な桑があったが、現在アルカスマンション敷地内には無い。ただ、緑道北側境界に2本ほどある。剪定しないころは公園入口付近のクワには実がなっていたようだ。この近隣はかつて一面が桑畑であったそうで、その名残か、今年はヤオコー横にも小さな桑が生えてきた。 

 

  ※詳しくは Wikipedia にて。


サンショウ(山椒)

サンショウ(山椒)

 

 ミカン科サンショウ属の落葉低木。

 別名はハジカミ。日本の北海道から屋久島までと、朝鮮半島の南部に分布する。

 若葉は食材として木の芽の名称がある。雄株と雌株があり、サンショウの実が成るのは雌株のみである。

 「椒」の字には芳しいの意があり、山の薫り高い実であることから「山椒」の名が付けられたと考えられる。

 別名であるハジカミ(椒)はショウガなどの他の香辛料の別名でもあり、その区別のため古名では「ふさはじかみ」(房椒)、「なるはじかみ」(なりはじかみ、成椒)と呼ばれた。「はじ」は実がはじけることから。「かみ」はニラ(韮)の古名「かみら」の意で辛いことを示す。「ふさ」は房状に実がなることであり、「なる」は実が成るハジカミであることを示す。

 雌雄異株。乾燥や夏季の日差しに弱く、半日陰の湿潤な地勢を好む。樹高は3m程、大きなものは5mになる。枝には鋭い棘が2本ずつ付く。が成るのは雌株のみである。

 葉には油点と呼ぶ物があり、つぶすと芳香を放つ。油点は細胞の間に油が溜まったもの。太陽に透かして見ると透明に見えるので明点とも言う。

 花は、4月〜5月頃開花し、直径5mmほどで黄緑色。雄花は「花山椒」として食用にされ、雌花は若い果実、または完熟したものを利用する。果実の直径は5mm程度。はじめ緑色であるが9月〜10月ごろに赤く熟し、裂開して中の黒い種子が出てくる。雌花には二本の角のような雌しべが突きだす。

 実山椒の収穫量は和歌山県が国内生産量の約80%を占めている。

 アルカスマンション敷地内にはないが、緑道北側境界に何本か見られるがすべて雄株のようで実を付けているのを見た事がない。写真は自宅で植えているもの。

 

  ※詳しくは Wikipedia にて。


トキワサンザシ(一般呼称はピラカンサ)

トキワサンザシ(常盤山櫨子)

 

 バラ科 トキワサンザシ属。

 常緑低木.高さは2~5mになる。

 葉 は 互生。葉身の長さは2~4cm。ふちには低い鋸歯がある。

 樹皮はなめらかで皮目が点在し、枝にはがある。

 花は散房花序に白い花を多数つけ、花期は5~6月。

 果実はナシ状果の5mm位の球形で,10~2月ごろ赤く熟す。

 西アジア原産で、日本では庭木などとして植えられている。

 別名 ピラカンサ(タチバナモドキ,ヒマラヤトキワサンザシ等を含めた総称)と呼ばれていることが多い。

 アルカスには新築当時は無かったが、その後何本かが植えられ緑道も含めると7~8本はあった。この木は幼木で赤い実がなっている時はきれいでかわいいが成長が速く、手入れを怠るとそのトゲで怪我をすることもあるので、特に本数の多かった緑道については5年前除去した。現在敷地内にはないが、除去しきれなかった緑道北フェンス内に数本残っている。近隣では南公園脇の市営公園内にある。

 

 

  ※詳しくは Wikipedia にて。